がん治療update

08大腸がんの免疫療法とがんワクチン
Takashi Morisaki:2004.12

(※記事内の情報は執筆当時の内容のため現在とは異なる場合がございます。)

大腸がんは、現在30代の若い人でも増加してきているがんのひとつである。このがんは手術で切除できても、肝臓や肺などに再発をおこしやすい。放射線治療や様々な抗がん剤治療を駆使して、この再発と闘っているのが実情である。

アメリカでは一昔前、日本で現在増加しているこの大腸がんが全盛期であったが現在は減少に転じている。これは野菜や果物を多くとる食生活の改善が影響していると思われる。

さらに、科学大国アメリカでは、大腸がん再発予防のための研究と臨床試験が日本よりも数段階進んでいる。そのひとつが、手術で切除された自分の癌そのものを利用したあるいはそのがんがもっているがん抗原を利用したワクチンによるがん再発予防である。再発予防を抗がん剤ばかりに頼っている日本より、かなり先んじて再発予防のためのワクチン開発にしのぎを削っているのである。

そのレビューが最近、Gastroenterologyという雑誌に掲載されている。この中に日本からの研究報告がほとんどないのはさみしいが、樹状細胞ワクチンや自己がんワクチンの研究を始めるのはまだ遅すぎることはなく、日本にしかない、例えばBRMとよばれる製剤とがんワクチンとの併用など独自な研究が残っていると思われる。

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