がん治療update

14分子標的薬剤ネクサバールを用いた当院での治療例について
Takashi Morisaki:2008.10

(※記事内の情報は執筆当時の内容のため現在とは異なる場合がございます。)

がん細胞とがんに栄養を運ぶ血管を構成する血管内皮細胞のどちらに対しても障害を与える分子標的薬剤ソラフェニブ(商品名ネクサバール)がやっと我が国でも本年5月より保険適応となりました。海外では肝細胞がんにも最近認可され、悪性黒色腫では期待すべき臨床試験の結果がでています。

当院では2006年はじめよりこの薬剤を腎臓がん(7例)、肝細胞がん(3例)、悪性黒色腫(3例)、胸膜悪性中皮腫瘍(1例)などの患者さんにも使用して参りました。
皮疹と下痢が主な副作用ですが、ひどい皮疹のため自己判断にて中止された患者さんもおられましたが、重篤な副作用としてはほとんどなく、しかも長期間効果を持続しておられる患者さん(腎がん1例で2年以上、肝細胞がん1例で1年以上、悪性黒色腫の一例で著効)も出て参りました。
皮疹は抗アレルギー剤で抑えながらでも継続する価値があるものと判断しています。

今後は、世界での治療報告例や臨床治験の結果を参考にしながら、さらに症例を重ねて報告して行きたいと思います。

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