がん治療update

11樹状細胞ワクチンの投与法
Takashi Morisaki:2005.12

(※記事内の情報は執筆当時の内容のため現在とは異なる場合がございます。)

樹状細胞ワクチンは、現在では世界中の大学病院や国立臨床研究機関が、 研究医療や高度先進医療として、またいくつかの民間施設やバイオベンチャーが、 癌治療や再発予防の手段として試みている。

しかしながら、その作成法については様々な方法があり、どれが最も有効かは決定されていない。 おそらく数と機能がしっかりあれば、五十歩百歩かもしれない。問題は、その投与の仕方である。

通常、樹状細胞ワクチンの投与法には静脈内、筋肉内、皮下、皮内の4種類があるが、動物実験や臨床研究では、皮内投与が最も優れているという結果が報告されている。 だが、その皮内投与にしても、投与した樹状細胞のうち多くても数パーセントしか領域リンパ節に移行しない。到達しなかった樹状細胞は役に立たない。

すなわち、投与した大部分の樹状細胞は無駄になっているということが分かってきた。そこで、超音波ガイド下に、リンパ節やリンパ管に直接カニューレションして樹状細胞ワクチンを 投与する方法が始まっている。リンパ節内投与法やリンパ管内投与法による抗腫瘍免疫誘導効果の 優位性が明らかになれば、たとえ面倒であっても、この方法に変更してくる施設が増えてくるであろうが、まだその結果は出ていないのが現状である。

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