分子標的薬剤療法
当院では、分子標的薬剤を用いた治療が可能です。この分野は標準的がん化学療法はもとより、分子生物学への深い知識と研究経験が必要になります。
当院では、米国のFDAやEU医薬品局の認可を受け、個人輸入可能になった分子標的薬剤についての学会・論文報告をもとに、有害事象(副作用)の発生に十分留意しながら治療を行うことができます。
分子標的薬とは
抗がん剤が、がん細胞の細胞分裂に必要な遺伝子や微小管といった分子を壊す薬剤であるのに対し、分子標的薬剤はがん細胞の生存に係る重要な蛋白質の働きを阻害する薬剤です。 飲み薬が多く、抗がん剤よりは全体として副作用も少ないのですが、血管に与える影響や皮膚に与える毒性など、抗がん剤とは異なる副作用も多く報告されています。今後は、抗がん剤より分子標的薬剤が増加すると予想されています。
当院で使用可能な分子標的薬剤
国内で一部の癌種で承認された薬剤でも、その他の癌種によっては未承認であったりしますが、そうした場合は個人輸入で使用することが可能です。また国内で承認されていないものでも米国FDAや欧州(EU)医薬品局が承認した薬剤であれば、これも輸入して使用することが可能です。
現在、そのような薬剤にはBRCA変異の乳がんや卵巣癌に対するORAPARIB, MEK阻害剤のTRAMETINIB、CDK4/6阻害剤のIBRANCEなどがあります。これらの薬剤は遺伝子検査で判明した遺伝子の異常を確認したうえでしか効果の予測ができないので、詳細については来院されてからご説明いたします。