院長コラム

(※記事内の情報は執筆当時の内容のため現在とは異なる場合がございます。)

14免疫力という言葉の意味
2005.12

最近よく、「免疫力をアップさせる食品」とか「こうすれば免疫力が高まる」とか耳にするし、私も含めて医者の方でも、便利なので「免疫力」という言葉を使う。
でも、「免疫力」とは具体的に何なのかと問われて答えられる人は医者においても少ない。それもそのはず、免疫力なる単語は医学用語にもないし、実に曖昧なものだからである。曖昧だからこそ、キャッチフレーズに使われ易いし、患者がだまされ易い言葉でもある。

では、お前はどう答えるかと聞かれれば、私は次のように答える。
「免疫力」とは「主に免疫を構成している全ての細胞、つまり好中球やリンパ球、NK細胞や単球、 樹状細胞といった免疫細胞の数や機能、そしてそれら互いのバランスを含めた総合的な反応能力と、それに影響を与える体の状態、つまり栄養状態や内分泌、精神・神経、血液循環などとの調和である。」と答える。

この考えに立つと、「免疫力」をいくらかの健康食品や方法で改善したり、高めたりなどということは到底できるものではないのであり、どこかの大学教授が言っておられるように「免疫力を高めればガンが治る」という表現は、実にいい加減な言い方であるといわねばならない。

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